6月7日:千歳川
午前5:00、公園のあずまやで寝袋に包まっていた僕は鳥の声で目を覚ましました。一羽、また一羽。あゝいろんな種類の鳥がいるんだなあ、もう朝か と思ううち、気がつけばサラウンドシステムに囲まれているかのような鳥、とり、トリの大合唱。そう。ここは北海道。
昨夜は千歳川を臨む小さな公園にて北海道最初の一夜を迎えたウクディスタッフ一行。僕の寝袋の脇には熊よけスプレー、少し目を移すとそこには今まで写真でしか見たことの無い「熊出没注意」の看板が・・・千歳の市街地から30分も離れていない場所なのに・・・北海道ってすごいなと思いつつ起きだします。
あいにく時折小雨のパラつく曇り空ですが、初めての北の大地にドキドキしつつ朝食等済ませ、集合場所の千歳空港へと出発。集合時間よりだいぶ早く空港に着き、それぞれ別の便でやってくるツアー参加者を待ちます。
アキは早くも北海道土産を物色してウロウロ。僕はうまいコーヒーが飲めないかとカップを片手にウロウロ。そうこうするうち二人、一人、また一人とウクディなじみの顔が空港ロビーに集まってきました。みんなが集まれば曇り空なんて何のその。車に乗り込み早速千歳川へ。
支笏湖を水源とする千歳川は、地図で見るとずっと太平洋側に近いところからスタートするのに、最後には石狩川と合流して日本海へ注ぐという面白い川です。
今日は初日でしかもダウンリバー後に十勝まで移動するということもあり5kmほどのショートコースです。昼食を済ませ、いそいそと準備する一行。瀬はあまり無いもののエディもあまり無く、蛇行しつつまさに とうとう と流れるのがこの川の特徴です。特にスタートしてしばらくは護岸等も無く、いかにも自然の川という感じ。そして何より水のきれいさに感動。こんなきれいな水の川はツアー最初で最後なのでは?と思うほどきれいです。

時折雨が激しさを増しますが、あまり気になりません。これがカヌーのいいところ。途中常設されているスラロームゲートや水門を通り抜けるところなどがダウンリバーに色を添えます。そしてゴール少し前に現れるのが本日最初で最後の瀬。やっとウクディらしくなったと思ったらもうゴール。
ダウンリバーが終わり雨の中着替えを終えると、まるで空から見ていたかのように雨がやみました。今日はここから今回のベースとなる十勝アドベンチャークラブ(TAC)まで更に150kmの車の旅です。メロンの夕張を抜け、樹海ロードと呼ばれる国道274号沿いのその名も樹海温泉に寄り道。皆さん早くもビールでご機嫌です。
北海道は道路の感じも町や家々のつくりもまるでアメリカのようです。日高は山あいに牧場が広がり、沙流川沿いに国道が延びています。コロラドのロッキー山脈付近を通る道がこんな感じだったなあ 沙流川の上流部も下ってみたいなあ と思いながら日勝峠を抜けて十勝平野へ。清水の町でアメリカの田舎町にあるようなショッピングセンターへ寄り、夕食の材料を仕入れてTACへ。到着したのは夕暮れ時でした。
TACでは普段は研修等に使う広くてのんびりできる部屋を用意していただけました。女性は別室まで用意され、快適快適。今日の夕食は味噌仕立ての鍋とうどんで満足満足。明日はどんな川かなー と、思いをはせつつひとり、またひとりとイモムシになって眠りについたのでした。
6月8日:歴舟川
おはようございます。一夜明けて北海道ツアー二日目です。朝食は野菜とパンでウクディ定番の勝手にサンドイッチ。なぜかホットサンドメーカーが三つもあり、プラス パドラー御用達、パール金属の焼き網でパンをトースト。なかなかリッチな朝食になりました。
今日下る歴舟川は日高山脈を源流に太平洋へと注ぐ北海道屈指の名川です。いわゆる川用語で言う上流域から中流域にかけての10km程をダウンリバーします。TACからだと帯広あたりを抜けて80kmちょっと。二時間ほどの移動です。大御所Sさんがカーナビとなって最短距離を駆け抜けます。
牧草地帯を抜けて未舗装路を少し進むと林の中に清らかな流れが顔を出します。
今日はトドさんが先頭。スタートは少し広い川原でしたが、だんだんと右に左に大きな岩壁が現れゴルジュっぽいところを適度な落差の瀬がテンポ良く続いていきます。ひとつ、またひとつと瀬を下るたびみんなニコニコです。

メンバーがメンバーだけに?! ちょうどよいエディがあるとすぐにストリームイン、アウトの練習大会になってしまいます。
両岸に岩が迫り本日最難の瀬プラス沈が終わると視界がいっきに開けて中流域へ。ここで昼食。

上がった川原には 水を飲みにやってくるのでしょう、鹿の足跡もありました。

後半は倒木や浅瀬に注意したり、おなかこすったりしながら下っていきます。
と、なにやら川原であやしい人々が・・・何をしているのかを尋ねるとナ、ナント砂金が採れるんだそうです。ゴールドラーッシュ!!!
でもおじさん曰く「こんなことしてるよりカヌーしてた方がよっぽど楽しいよ」 カヌーしててよかった。
さらに下りますと、突然トドさんが舟を岸につけて上陸しはじめたではないですか!おんや、トイレかしら?と思いきや ででーん
食用キノコのヌメリスギタケです。早く帰って食べたいなと思いながら更に下ります。
と、今度はなにやら水際でバシャバシャとあやしい水しぶきが。近づくと見たことも無いほど大量の魚が!! こちらの方でヤマベ/アカハラと呼ぶウグイの大群です。思わず舟から降りて見てみると、どうやらウグイの産卵に立ち会うことができたようです。おいおい食べちゃだめだよ。
と、こんな感じでウクディ的にはともすると少し飽きてしまいそうな場面で自然の豊かさに感動。そうそう、昨日は千歳川が一番きれいかと思いましたが、歴舟もそれ以上にきれいな川でした。今日は前半、後半とまるで2河川下ったかと思えるような性格の違う川相の中、豊かな大自然を満喫したダウンリバーでした。
帰り道、今日の温泉は野尻者の私たちには、ほっておけないその名も「ナウマン温泉」です。どうやらこちらのナウマンの方が野尻よりも前に発見されたそうで・・・そう言われてみれば野尻のナウマン親子より躍動感にあふれています。
そしてお待ちかねの夕食。帯広に入植した人が持ち込んだ4頭の豚から築き上げられたという帯広の食文化、豚丼です。いやー 肉がやわらかくてタレも絶品。川にも豚丼にも大変満足して一日を終えました。そうそう、夜のおつまみに歴舟産ヌメリスギタケのバターソテーも頂きました。
6月9日:シーソラプチ川〜空知川
今日は三日目。いよいよツアーのメインイベントとも言えるシーソラプチ+空知川です。まずはTAC近くにある北海道ならではのコンビ二、セイコーマートで買出し。
このセイコーマートは各店でお弁当やおにぎりをつくっているそうで、弁当もおにぎりもフライドポテトも絶品。本州にもほしいよ〜
と思いつつまずは富良野方面へ向けて車を走らせます。
TACから一時間弱、狩勝峠を越えた南富良野町落合が今日のゴール。そこにはスラロームの大会なども開催される有名な落合の瀬があります。この瀬が最後に控えていることを念頭に入れてと・・・
まずは空知川へ注ぐシーソラプチ川のスタート地点へ移動。
スタート地点でまず思ったのはやっぱり今日の川がツアーで一番水のきれいな川だ。・・・って毎回同じように感動的な水のきれいさです。
スタート前、余裕のオチャメ&???、3ショット

シーソラプチは、ほんとに水がきれいな川で、まるで原生林の中を行くような奥深い自然に包まれて流れていきます。そして見上げると今日のハイライトのために用意していたかのような抜ける青空。気分は最高です。
途中ドロップをポーテージしたり倒木の下を通ったりと、飽きることはありません。
くどいようですが、水があまりにきれいなので水の中からでもこんなにはっきりと外の様子が写せます。
川の中州で昼食をとった後は、いよいよ空知川へ。シーソラプチとルーオマンソラプチ、二つの川が合流して空知川になります。その合流地点で上陸し、スカウティング。みんな真剣にルートを読みます。
さあ、入念なスカウティングとそれに基づいて隊列を整え、いよいよ落ち合いのホワイトウォーターへと突入しました。最後の最後にこのツアーでみんなの悲願?だったTさんのスイミングやOさんのダメ男ロールなど、いくつかの熱いドラマを経て本日の川くだりは無事終了と相成りました。ありがとう空知川!

さてさて本日の夕食はトマト系スープとパスタ、そしてメインのエゾシカ肉です。エゾシカのレアステーキ!(写真中央)エゾシカ・カルビ!(写真右)いやーエゾシカは本当にうまかったっす!!ありがとうエゾシカ!

6月10日:十勝川〜屈足湖
あっという間に最終日を迎えてしまいました。今日はTACのホームゲレンデ十勝川です。最終日ということもあり、2km程のショートコースを経てTAC前の屈足湖畔にゴールするコースです。
十勝岳やトムラウシ山の雪解け水を集めた十勝川はゆきしろのため澄んではいませんが、目の覚める冷たい水。二日酔いも覚める!そして力強く流れるビックウォーター。昨日とはまた一味ちがうパワーのある流れにみんな大喜びです。
大波を超えてぐんぐん進み、ところどころサーフィンなぞして北海道最後の川を満喫しました。

それでも飽きたらず、しまいには人を引っ張ってフェリーグライド。
最後はゆっくりと、あるいは人によってはフォワード、リバースと漕ぎ込みをしつつ屈足湖畔のゴールへとたどり着きました。
あぁ・・・終わってしまった・・・。

片づけをした後、TACに別れを告げ、千歳空港へ。北海道が通り過ぎてゆく車窓。

北海道の大地、そしてTACの皆さん、そして何よりも今回参加してくださった皆さん、すばらしいツアーを本当にありがとうございました。

ウクディのメインサイトへ